言葉遊びが楽しい《物語シリーズ》本日のオススメライトノベル(ちょっとネタバレ含む)
今回紹介させていただくのはこちら
これはもうかなりの人がご存知なのではなかと思います。漫画化はもちろんアニメ化もされており、全シリーズアニメ化も確定している作品です。連載開始こそ2006年と古く感じますが、キャラクターの個性、掛け合い、テンポ、何をとっても高レベル。
いや、正直に言ってしまいますと、僕が大好きでたまらない先生の一人でもあります。
西尾維新先生といえばその卓越した言葉遊びと語彙、独特ながらどっぷりハマってしまう文章でしょう。こちらの《物語シリーズ》は、言ってしまえば《西尾維新入門編》、そんな作品です。
1巻の始まりとしましては、「高校三年生の主人公・阿良々木暦は春休みにとある事件に巻き込まれ、人とは少しだけ異なる部分があった。事件を通じて仲良くなったクラス委員長の羽川翼と共に文化祭の準備をしていた五月のある日、ちょんなことから二年間ろくに会話すらしたことがない病弱なクラスメイト戦場ヶ原ひたぎの秘密を知る。彼女にはおおよそ体重と呼べるものがなかったのである──」と、wikiからおおよそ引用させていただきましたが、まあよくある流れかと思います。
さて、すぐにわかってしまうことなので書いてしまいますが、主人公の阿良々木くんは元吸血鬼です。元人間の元吸血鬼の人間よりの吸血鬼の回復力を少しだけ残した人間です。ややこしいですが、要するに怪我の治りが早いという特性だけを残して他はほとんど普通の人間と変わらないってことです。
春休みに怪異の王である吸血鬼の女に血を吸われ、凄惨な数日を過ごした後、忍野メメという怪異の専門家によって──というと少し語弊があるかもしれませんが、そこの部分はシリーズ作の《傷物語》を読んでいただければと。シリーズの原点にして最高峰といえるお話です。
ともあれ元の人間に戻ることのできた阿良々木くん。そしてそんな彼だからこそ、戦場ヶ原ひたぎの異常を受け止め、救うことはできないかと行動するのです。
あまり多くを語るとネタバレになってしまうので書けないのですが、とにかく読めば読むほど深みにハマっていくような作品です。物語の内容もそうなのですが、とにかく凄いのはその文章。言葉遊びをあちこちに散りばめられ、それでいて冗長ではなく読みにくくもない。キャラクターや物語も非常に魅力的ではあるのですが、西尾維新先生の真骨頂とも言うべきその文章は無視できません。なんなら物語がなくても文章だけを永遠に読んでいたくなるような、そんな文章です。
ちなみにですが、所謂萌え要素なるものもありますよ。可愛い後輩や妹二人、変態百合後輩、毒舌小学生ににゃんにゃん委員長。
そして僕が大好きな
一巻にて阿良々木くんと出会った少女、戦場ヶ原ひたぎさんです。ガハラさんマジ可愛い。蕩れー。巻を経るごとに磨きのかかる可愛さです。クセになります。スロット打つ時はいつもガハラさんカスタムです。負けても悔しくありません。キャバ嬢に貢ぐが如くサンドにお金を突っ込みます。楽しいので実質勝ちです。
ともあれ今回紹介させていただいた作品、《物語シリーズ》より一巻を抜粋させていただきましたが、何なら各巻毎に紹介記事を書いてしまいたい気もしますが、それでは当ブログが物語シリーズ紹介ブログになってしまいそうなので断腸の思いながら諦めます。
あ、ちなみにですが、アニメの方もめちゃくちゃ面白いです。小説はちょっと、と思われる方もそちらをご視聴いただければなと。シリーズ全てアニメ化する予定ですので、そこらへんもある意味安心ですね。
それではお付き合い、ありがとうございました。
ダークファンタジー《されど罪人は竜と踊る》本日のオススメライトノベル
さて、記念すべき一記事目ということで、僕がライトノベルにハマるキッカケとなった作品から紹介させていただこうかと思います。
タイトルにもある通り、今回紹介する作品は浅井ラボ先生著、《されど罪人は竜と踊る》です。
テレビアニメ化も遅ばせながらされている作品なので、ご存知の方も多々いると思います。しかし原作は2003年連載開始ということもあり、今から原作に手を出すのは……と戸惑っている人もいるかと思います。その背中を押せればと。
さて今回紹介させていただく《されど罪人は竜と踊る》、通称《され竜》は、ジャンルとしてはファンタジーとSFを混ぜ合わせたような世界観を持っています。基本的なイメージはファンタジーなのですが、この作品に登場する《咒式》、所謂魔法のようなものには科学的な説明がなされており、それを扱う者達《咒式士》がいます。
そんな《咒式士》の中でも《到達者》と呼ばれる、最高位の《咒式士》である二人の主人公ガユスとギギナを取り巻くお話であります。
基本的な語り部であるガユスは彼女を愛しているのに女遊びをやめられないへたれ赤毛眼鏡の屁理屈こき。
もう一方のギギナは家具に対して狂気的なまでに愛情を注ぐ、銀髪超絶美形の戦闘馬鹿。ちなみに二人の仲は最悪です。
そんな二人ですが、一応はコンビで事務所を構えて仕事をしています。罵り合ったりふざけ合ったり殺し合ったりしながらも、戦闘時には中々のコンビネーションを発揮して格上相手だろうと向かっていきます。向かって行かざるを得ない状況が多い、といった方がいいですが……。
さて、先述した通り最高位の《咒式士》である二人ですが、作中においては決して無造作に強い、といえる存在ではありません。特にガユスの方は顕著であり、他の登場人物と比べると単体ではむしろ弱い方に入るのではないでしょうか。
優秀で知識豊富、頭は回るのですが、これといって飛び抜けたものを持っているわけではありません。性格は恐ろしく捻くれていますが、《咒式士》としてはある意味真っ当に優秀である、といった感じ。
基本的に飛び道具として《咒式》を扱い、直接的な近接戦闘をすることはほとんどありません。後方支援役ですね。
逆にギギナはといえば、竜を屠ることを生業とする《ドラッケン族》と人間のハーフで、近接戦闘を主体とするスタイルです。長大な刀を武器に、竜でも何でも切り掛かって行きます。こちらは単純な戦闘力では作中でも上位に入るかもしれないですが、如何せん戦う相手が化け物揃いなので飛び抜けて強い、と感じられる場面はやはり少ないかと思います。
さて、そんな二人が紡いでいく物語ですが、特徴は何といってもその文章量。作品の八割はモノローグであるといって過言ではありません。“ライト”ノベルとは名ばかりの、ヘヴィーノベルといった方が正しいような作品です。
重厚な文章──というよりは、膨大な化学式とその補足説明が目立ちます。世界観としてはファンタジー要素が勝りますが、モノローグではSFのようですね。決して読みやすい文章とはいえませんが、主人公二人や登場人物との掛け合いは軽快で、また捻くれており、そこまで苦痛に感じるものではないと思います。
また、表現方法も独特なものが多いです。言い回しが回りくどいのではなく、ちょっと他では見ない単語をサラッと混ぜてきます。颶風、とか中々他のライトノベルでは見かけません。
そんな圧倒的文章量と一風変わった表現で紡がれるダークファンタジー《されど罪人は竜と踊る》、ちょっとそこらの有り触れたライトノベルに飽きてきた人には最適な作品だと思います。腹の奥にドスンと落ちるような作品をお探しの方は、是非ともお手に取ってみてください。個人的に、アニメよりも原作のライトノベルの方が面白いと思いますので、アニメで敬遠していた方も一度書店にて覗いていただければ幸いです。
PS.初めて記事を書きましたが、如何でしたでしょうか?
正直かなり冗長になってしまい、うまく紹介できなかったように思います。よろしければご指摘、アドバイス等いただければと思います。
また、こちらの記事で興味をお持ちいただき手に取ってくださった方は、作品の感想等も教えてくださると幸いです。